糖尿病内科
主な対象疾患
- 糖尿病(1型、2型、その他の型)
- 脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症など)
- 痛風・高尿酸血症
- メタボリックシンドローム
- その他
糖尿病治療の目的
糖尿病は網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化性疾患(冠動脈疾患、脳血管障害、末梢動脈疾患)、足の壊疽・潰瘍などの様々な合併症を起こす可能性があります。糖尿病の合併症は生活の質(QOL)を低下させ、寿命を短くします。
これら糖尿病の合併症の発症、進展を防止するためには、血糖、血圧、脂質代謝などの良好なコントロール状態と適正体重の維持、および禁煙の順守が重要です。
そのためには、患者様自身が、糖尿病がどのような病気であるかを学び、治療の基本である食事療法、運動療法、薬物療法の重要性を理解し、日々実践することが求められます。
当院では、糖尿病専門医と、看護師、管理栄養士、薬剤師、検査技師がそれぞれ専門的な立場から、患者様の糖尿病療養生活を支援します。また合併症の診断、治療が院内で行えるように、眼科や腎臓内科など複数の科を併設し、病状によって腹部エコーやCTなど当日緊急に検査を行える体制を整えています。
当院の糖尿病診療の特長
1
糖尿病専門医と糖尿病療養指導士を多数擁しています
糖尿病専門医と糖尿病療養士の資格を有する医療スタッフが初診時から療養指導に積極的に関わり、チーム医療を進めています。患者様に充実したサポートを提供できるよう、主治医制で予約制です。
(2019年度実績) ※2023年度実績は準備中
- 糖尿病患者様数
- 外来 4,889名
入院 281名 - 糖尿病臨床医数
- 研修指導医 5名(常勤)
専門医 6名(常勤) - 糖尿病認定看護師
- 1名
- 糖尿病療養指導士
- 20名
- 認定施設
- 日本糖尿病学会認定教育施設
(1)軽症からコントロール困難な患者様まで対応
健康診断や人間ドックで血糖の異常を指摘された方、あるいは糖尿病が疑われた方には、血糖検査、HbA1c、経口ブドウ糖負荷試験、眼底検査などにより、糖尿病の診断をします。
糖尿病と診断されなくとも、病歴や病態、遺伝などを勘案し、糖尿病発症リスクが高い方として、経過観察をします。
従来の治療でコントロールが困難な方には、持続血糖モニターによる血糖自己管理やカーボカウント、インスリンポンプなどの専門性の高い治療を行っています。
※インスリンポンプ治療を希望される方はあらかじめご連絡ください。
(2)療養指導と栄養指導
糖尿病療養指導士による栄養指導と療養指導は予約制で毎日行っています。インスリン注射およびGLP-1注射、血糖自己測定についての療養指導は随時受けることができます。
2
合併症や併発症のための専門外来を整えています
糖尿病内科・循環器内科・消化器内科の各科に加えて、主治医の判断により眼科、腎臓内科、皮膚科、甲状腺内科を受診することが可能です。
糖尿病内科、循環器内科、消化器内科、眼科は月曜日から金曜日までの毎日(祝日は除く)、受診いただける体制です。
3
各種検査が充実しています
(1)診察前の迅速検査
診察前の検査(血糖検査、HbA1c、血圧・体重測定、尿検査(尿ケトン体、尿たんぱく))は15分以内に結果が出ます。血糖検査は耳たぶから行うので、痛みは軽度です。
低血糖を認めた方には、検査技師が低血糖対処をします。
(2)合併症と併発症の管理に必要な検査は院内でほぼ可能
患者様の病状に応じた精密な検査が当院内にてほぼ完結できる体制を整えています。
[当院で実施可能な検査]
- 糖尿病神経障害
- アキレス腱反射、振動覚、心電図R-R間隔変動係数(CVR-R)、神経伝導検査
- 糖尿病網膜症
- 眼底検査
- 糖尿病腎症
- 尿蛋白、尿中アルブミン、血清Cr、eGFR
- 動脈硬化
- 下腿―上腕血圧比(ankle-brachial index: ABI)、脈波伝播速度、頸動脈エコー、頭部CT
- 循環器疾患
- 心電図(安静、運動負荷)、胸部エックス線単純撮影、心エコー、ホルター心電図、胸部CT
- 肝臓、膵臓疾患
- 腹部エコー、腹部CT
- 消化管(食道、胃、大腸)
- 上部・下部内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
- 呼吸器疾患
- 胸部エックス線単純撮影、胸部CT
- 糖尿病に関連するその他の疾患
- 睡眠時無呼吸症候群スクリーニング検査、認知症に関するスクリーニング検査(MOCA-J、MMSE)
4
学習入院(教育入院)施設を備えています
学習入院(教育入院)とは、入院にて食事療法や運動療法などを実践しながら学習していただくシステムです。同時に糖尿病の病態や合併症を評価することにより、将来の治療に役立てることができます。
学習入院は、はじめて糖尿病と言われた時、コントロールがよくならない時、合併症が進んだ時などに勧められます。
(注)当院では、糖尿病ならびに療養に資する生活習慣を患者さんが主体的・自発的に学ぶ機会としてご認識いただけるよう、糖尿病教育入院を「糖尿病学習入院」と呼称しております。
5
病状に応じて他医療機関と連携して治療します
心筋梗塞が疑われる場合など、緊急治療が必要な場合には、三井記念病院や東大病院、虎の門病院など近隣の総合病院と連携して治療を行います。
当院では血液透析を行っていないため、腎機能が低下している患者様は腎臓内科医と連携しながら治療し、必要な時期に透析導入ができる施設に転院していただいております。
かかりつけ医のある方は、検査や栄養指導、学習入院だけを受けることが可能です。
6
重症化予防プログラムをご用意しています。
健保組合が厚生労働省による「データヘルス計画」に基づいて計画した糖尿病性腎症重症化予防プログラムについて、各健保組合様と連携して、外来コースと入院コースを行っています。
7
治験に取り組んでいます
治験とは、新しい「くすり」が国の承認を得るために安全性や有効性を確認するために行う臨床試験のことです。治験にご協力くださる患者様のご厚意により、新しい「くすり」が世の中に登場することができます。治験室が中心になってきめ細やかに治験を行っております。
外来
初診
月曜日~金曜日(午前、午後)の毎日(祝日は除く)、初診の患者様を受け付けています。
初診日には、初診時療養指導を行っています。
- 血圧体重、血糖HbA1c、尿検査
- 医師の診察
(20分) - 栄養指導
(30分) - 療養指導
(45分)
初診時療養指導では、血糖・HbA1c・血圧・体重測定、医師の診察、管理栄養士による栄養指導、ならびに看護師による療養指導を行います。管理栄養士、看護師が、患者様の全体像を把握したうえで、患者様お一人ひとりの糖尿病療養生活に必要な知識・技術をご提供します。
セルフケアプランを決定し、次回受診時に評価のうえ、達成できそうな療養目標に修正します。
再診(2回目以降の受診)
血圧・体重測定、血糖・HbA1c・尿検査の後、医師の診察を行っています。
各検査は15分以内に結果が出ます。
- 血圧・体重測定
血糖・HbA1c・尿検査 - 医師の診察
また、眼科、腎臓内科、循環器内科、消化器内科などの専門外来や各種検査、療養指導、栄養指導は、糖尿病外来と同じ日に受診することが可能です。
糖尿病内科(2024年11月1日現在)
医師名 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |||||
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午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | 午前 | 午後 | |
春日 雅人 | ● | ● | ● | |||||||
吉田 洋子 | ● | ● | ● | ● | ||||||
大西 由希子 | ● | ● | ● | ● | ||||||
田原 たづ | ● | ● | ● | ● | ||||||
窪田 哲也 | ● | ● | ● | ● | ||||||
髙瀬 暁 | ● | ● | ● | ● | ||||||
岩本 真彦 | ● | ● | ● | ● | ||||||
藤木 亜理沙 | ● | ● | ||||||||
鳥田 佳奈江 | ● | ● | ||||||||
赤沼 安夫 | ● | ● | ● | |||||||
河津 捷二 | ● | ● | ||||||||
岩本 安彦 | ● 5除く |
● 5除く |
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柴 輝男 | ● | |||||||||
寺内 康夫 | ● | |||||||||
穴井 元暢 | ● | |||||||||
柴﨑 芳一 | ● 1除く |
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高尾 淑子 | ● 1,2,3 |
※表中の数字はその月の第○週目を表します。
- 春日 雅人 (所長 兼 院長) 詳しくみる
- 吉田 洋子 (副所長) 詳しくみる
- 大西 由希子 (診療部長・糖尿病内科部長 兼 治験部長) 詳しくみる
- 田原 たづ (薬剤科担当部長) 詳しくみる
- 窪田 哲也 (研究部長 兼 医療連携部長) 詳しくみる
- 髙瀬 暁 (ドック・健診部長) 詳しくみる
- 岩本 真彦 (看護科部長 兼 栄養科担当部長) 詳しくみる
- 藤木 亜理沙 (医員 兼 研究員) 詳しくみる
- 鳥田 佳奈江 (医員 兼 研究員) 詳しくみる
- 赤沼 安夫 (名誉所長) 詳しくみる
- 河津 捷二 (名誉所長) 詳しくみる
- 岩本 安彦 (名誉所長) 詳しくみる